[主要目次]
分子遺伝学とゲノム科学の概要
1.DNA:遺伝子とゲノムの遺伝暗号
1.1 DNAは遺伝を担う分子である
1.2 DNAの構造は二本の鎖からなる二重らせんである
1.3 複製時には、親のDNA鎖のそれぞれは新しく合成される鎖を指示する
1.4 遺伝子はタンパク質をコードする
1.5 突然変異により遺伝子は変化する
1.6 形質は遺伝子と環境の両方に影響される
1.7 進化とは変化を伴った生命の連続性を意味する
人間とのかかわり:黒尿症
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
古典遺伝学的解析
2.遺伝子伝達の遺伝学:メンデルのもたらしたもの
2.1 メンデルの伝達遺伝学についての見方は、きわだって近代的であった
2.2 遺伝子は対になっており、分かれて配偶子に入り、受精の際にランダムに組み合わさる
2.3 異なる遺伝子の対立遺伝子は独立に分離する
2.4 メンデル遺伝学では偶然が中心的な役割をはたす
2.5 分離の結果はヒトの系図でみることができる
2.6 優性とは、表現型の特定の性質に関して1組の対立遺伝子が示す特性である
2.7 エピスタシスは、観察される表現型の比率に影響することがある
2.8 異なる遺伝子のあいだの相補性は、遺伝学の基本的原理である
人間とのかかわり:血の抗争
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
3.遺伝の染色体的基礎
3.1 それぞれの種は固有な染色体のセットをもつ
3.2 体細胞分裂の娘細胞は、まったく同一の染色体をもつ
3.3 減数分裂は遺伝的に異なる配偶子をもたらす
3.4 真核生物の染色体は、DNAとタンパク質の複合体からなる高次のらせんである
3.5 動原体とテロメアは染色体に不可欠である
3.6 遺伝子は染色体の中に存在する
3.7 遺伝学のデータ解析には確率と統計学を用いる
人間とのかかわり:テロメアで病気になる
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
4.連鎖と遺伝地図
4.1 連鎖した対立遺伝子は減数分裂で行動を共にする傾向がある
4.2 組換えは連鎖した対立遺伝子間の乗換えによって生じる
4.3 二重乗換えは三点交雑によって明らかになる
4.4 ヒトの遺伝地図作成には多型的なDNA配列が用いられる
4.5 四分子は減数分裂の4個の産物のすべてを含む
4.6 組換えはDNA分子の切断と再結合によって生じる
人間とのかかわり:あなたの祝福を数えなさい
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
5.ヒトの核型と染色体の行動
5.1 ヒトは23対46本の染色体をもつ
5.2 自然流産には染色体異常が多い
5.3 染色体再配列による遺伝学的な影響は大きい
5.4 倍数種は多数の染色体セットをもつ
5.5 イネ科植物をみると、倍数性と染色体再配列のゲノム進化における重要性がわかる
人間とのかかわり:キャッチ21
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
分子遺伝学的解析
6.DNAの化学構造、複製とその操作
6.1 きわめて近縁な生物であっても、ゲノムの大きさはまったく異なることもある
6.2 DNAは4種類のデオキシリボヌクレチオドが直鎖状につながったポリマーである
6.3 二本鎖DNAは二重らせんであり、塩基は水素結合している
6.4 複製の際には、それぞれのDNA鎖が新しい鎖の鋳型になる
6.5 多くのタンパク質がDNA複製に参加する
6.6 DNAの構造を知れば、DNA分子の操作ができるようになる
6.7 ポリメラーゼ連鎖反応により特定のDNA断片の増幅が可能になる
6.8 塩基配列の決定には、DNA合成の化学的ターミネーターを用いる
人間とのかかわり:鎌状赤血球貧血症;最初の“分子病”
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
7.突然変異とDNA修復の機構
7.1 突然変異はさまざまな方法で分類される
7.2 突然変異はDNA配列の変化に起因する
7.3 転移因子は突然変異を誘発する原因になる
7.4 突然変異は統計学的にランダムな事象である
7.5 自然突然変異と誘発突然変異は化学的には同じである
7.6 DNA損傷は修復されるタイプが多い
7.7 遺伝学的試験は、突然変異やがんを引き起こす要因の検出に役立つ
人間とのかかわり:修復不能な損傷
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
8.細菌とバクテリオファージの遺伝学
8.1 細菌のDNA配列の多くは移動能力をもち、細胞間および種間を移動できる
8.2 細菌遺伝学では、細胞のコロニー形成能に影響する突然変異が頻繁に用いられる
8.3 形質転換はDNAの取込みと組換えによって生じる
8.4 細菌の接合過程では、DNAは一方向に移動する
8.5 細菌DNAの小断片を伝達できるファージが存在する
8.6 同一細胞中のバクテリオファージDNA分子は、組換えを起こしうる
8.7 溶原性バクテリオファージはかならずしも宿主を殺さない
人間とのかかわり:第三の騎手
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
遺伝子とゲノムの分子生物学
9.遺伝子発現の分子遺伝学
9.1 ポリペプチド鎖はアミノ酸の直線的ポリマーである
9.2 アミノ酸の直線的な配列情報はDNAの塩基配列に書かれている
9.3 DNAの塩基配列がRNA転写産物の塩基配列を決める
9.4 RNAプロセシングがRNAの転写一次産物をmRNAに変える
9.5 ポリペプチド鎖への翻訳はリボソーム上で起こる
9.6 アミノ酸の遺伝暗号はトリプレット暗号である
9.7 mRNA上を複数のリボソームが連続的に動く
人間とのかかわり:1遺伝子、1酵素
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
10.遺伝子制御の分子機構
10.1 転写の制御は、原核生物に一般的な機構である
10.2 ラクトースの分解はラクトースオペロンで制御される
10.3 トリプトファン生合成はトリプトファンオペロンで制御される
10.4 真核生物は、転写活性化タンパク質、エンハンサー、およびサイレンサーを通じて転写を制御する
10.5 遺伝子発現は、DNAの遺伝的な化学修飾による影響を受けることがある
10.6 制御はRNAプロセシングと分解の段階でも起こる
10.7 制御は翻訳段階でも起こる
10.8 発生過程にはプログラムされたDNA再配列による制御を受けるものがある
人間とのかかわり:遺伝子活性に×をつける
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
11.遺伝子操作と機能ゲノム科学
11.1 DNA分子のクローニングは数ステップで行われる
11.2 逆遺伝学は、意図した突然変異をもつ生物を創り出す
11.3 遺伝子操作は、医学、工業、農業、および研究に応用される
11.4 ヒトゲノムプロジェクトは、ゲノム配列決定の最初の目標を達成した
11.5 機能ゲノム科学はゲノム規模の遺伝子発現パターンを明らかにする
人間とのかかわり:ヒトゲノム;まったくよくできたものだ!
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
12.発生の遺伝的制御
12.1 酵母の交配型は、発生における転写制御の例である
12.2 線虫の発生における細胞運命の決定は、おおむね自律的である
12.3 ショウジョウバエの発生は、漸進的な領域形成と細胞運命の特定化の例である
12.4 シロイヌナズナの花の発生は、遺伝子発現の組合せによる制御の例である
人間とのかかわり:胎教
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
13.がんの起源
13.1 損傷のある細胞は、細胞周期チェックポイントでその傷を修復するか自己破壊するかを決める
13.2 がん細胞は、正常なチェックポイント機能を妨げる少数の突然変異をもつ
13.3 高発がん性の突然変異は、生殖細胞系を通して後代に伝わる
13.4 急性白血病は白血球やその前駆細胞の増殖性疾患である
人間とのかかわり:2ヒット、2エラー
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
複合形質と進化遺伝学
14.集合遺伝学と進化
14.1 遺伝子型の頻度は集団ごとに異なることがある
14.2 任意交配とは、交配が遺伝子型に関係なく起こることである
14.3 多型の程度の高い塩基配列はDNAタイピングに用いられる
14.4 近親交配とは近縁関係にある個体間の交配である
14.5 進化は種の遺伝的な変化を伴う
14.6 突然変異と移住によって、集団に新しい対立遺伝子がもたらされる
14.7 自然選択は、生存と生殖にすぐれた遺伝子型に有利にはたらく
14.8 対立遺伝子頻度のランダムな変化がある
14.9 ミトコンドリアDNAは母性遺伝する
人間とのかかわり:血液における抵抗性
問題解決:ステップ・バイ・ステップ
実践的な考え方:解答を求める問題
15.量的形質の遺伝学
15.1 複数の遺伝子と環境によって多因子性形質が決定される
15.2 ある形質における変異は、遺伝による成分と環境による成分に分割できる
15.3 人為選択は“操作された進化”である
15.4 遺伝的変異は近親間の相関によって明らかになる
15.5 量的形質にかかわる遺伝子座は、遺伝的多型の家系研究から明らかになる
人間とのかかわり:勝馬にかけるには?
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