[主要目次]
1章 はじめに―感情障害の認知理論
1.Beckの認知理論
2.認知理論における行動の役割
3.パニックの認知モデル
4.臨床的モデルと科学的理論
5.注意と感情の実験心理学
6.本書のプラン
第1部 感情、注意と情報処理
2章 注意―基礎概念と理論的問題
1.ボトルネックの探求
2.注意の容量モデル
3.注意における制御レベル
4.コネクショニズムと注意
5.結論
3章 注意―個人に関わる複雑な感情的刺激の選択
1.スキーマによる選択
2.自動的処理と社会的知識
3.注意と感情的情報
4.結論
4章 感情障害における注意のバイアス
1.抑うつ
2.全般性不安
3.その他の不安障害における注意のバイアス
4.その他の課題における不安と抑うつの影響
5.感情的バイアスの生起を緩和する要因
6.結論
5章 注意における感情的バイアス―理論的問題
1.感情的バイアスのネットワークモデル―Bower(1981,1987)
2.バイアスの情報処理モデル―Williams et al.(1988)
3.結論
6章 感情障害―注意欠陥
1.うつ病における注意欠陥
2.強迫的状態
3.非臨床的事例に見られる不安、抑うつ、注意の効率
4.理論的問題
5.遂行障害と認知的内容―テスト不安研究
6.抑うつ気分
7.エネルギーの欠如
8.結論
第2部 感情障害の認知的内容と認知過程
7章 思考の内容―感情障害における思考
1.心配・自動思考・侵入思考
2.自動思考の研究―不安と抑うつの内容特異性
3.心配の研究―心配の多次元アセスメント
4.思考抑制―その逆説的な効果
5.メタ認知的信念
6.侵入思考のメカニズム
7.心配の注意理論
8.結論
8章 ストレスの相互作用主義のアプローチ
1.ストレスの認知理論
2.ストレス過程の対人的側面
3.ストレスが情報処理に及ぼす効果―ストレスの相互作用理論から見た情報処理
4.ヒューマン・エラーと認知的失敗
5.結論
9章 自己注目
1.自己注目の機能
2.自己注目の定義
3.自己注目の測定
4.自己注目が起こる原因
5.自己注目の結果
6.自己注目と精神病理―その類似点
7.自己注目と抑うつ
8.自己注目と不安障害
9.自己注目と嗜癖行動―アルコールと薬物の乱用
10.結論
10章 注意の操作―治療的な効果はあるのか?
1.気晴らし法の効果
2.気晴らし法と抑うつ
3.気晴らし法と不安障害
4.不安の治療と感情処理理論
5.注意トレーニング法
6.眼球運動による脱感作法(EMD法)
7.結論
11章 注意障害が先か、感情障害が先か
1.実験研究
2.縦断研究
3.特性か状態かを調べる研究
4.回復した患者の研究
5.結論
第3部 新しい理論的モデルと臨床的意味
12章 理論的統合―SREF(自己調節実行機能)モデルの提案
1.SREFモデルの背景―自己注目と認知注意症候群
2.SREF(自己調節実行機能)モデル
3.行為のコントロールを左右する要因
4.SREFモデルから見たネガティブな感情
5.SREFモデルから見た気晴らし法や注意トレーニング法
6.注意現象に関する説明
7.自動化
8.パフォーマンスデータの説明―プランのバイアスの重要性
9.資源限界がもたらす結果
10.SREFモデルのまとめ
13章 SREFモデルから見た心理療法の効果
1.行動療法と認知療法の効果
2.SREFモデルから見た治療効果
3.認知療法に対する新しい示唆(1)―どのような自己知識を変えるべきか
4.認知療法に対する新しい示唆(2)―どのように自己知識を変えるべきか
5.結論―治療への具体的な示唆
14章 結論
1.理論的問題の概観
2.実験的研究のさらなる検討
3.心理生物学的過程の役割
4.臨床的問題
監訳者あとがき
引用文献
索引
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