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情報理論は，コンピュータや通信，そして情報セキュリティまたは電子取引といった情報基盤を支える情報科学の重要な基礎理論の一つである。本書は，初学者向けに，情報理論をわかりやすく解説した入門的テキストである。はじめに情報理論の主題である「情報量の定義」，「情報源符号化」，「通信路符号化」を説明した後，情報理論の一部または近い関係にある「誤り訂正符号（符号理論）」，「暗号と情報セキュリティ」を，適切な例とともに，ていねいに解説している。これらのテーマが独立に理解できるようにまとめられ，最後にそれらの相互関係と全体の体系が情報理論の扱う枠組の中で説明されている。本書は，情報理論の全容を部分から全体への展開によって解説したユニークなテキストである。
[主要目次]
I 情報量の定義
1. 自己情報量 2. 冗長性と符号化
II 情報源符号化
3. 情報源モデル 4. エントロピー 5. 情報源符号化の方法 6. 語頭条件とクラフトの不等式 7.
情報源符号化定理 8. ユニバーサル情報源符号化
III 通信路符号化
9.
通信路モデル 10. 相互情報量と通信路容量 11. 通信路符号化の方法12. 通信路符号化定理 13. 復号誤り確率の評価
IV 誤り訂正符号
14. 線形符号 15. BCH 符号と RS
符号 16. 復号法
V 暗号と情報セキュリティ
17. 暗号系と情報セキュリティ技術
VI まとめ
18. 情報理論の体系とまとめ 付録
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