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アナログ回路とディジタル回路を混載したシステムLSIは,今日の技術のトレンドである。その最大の技術的課題は低電圧・低消費電力回路技術,そしてこれらの異なる回路の最適な組合せ技術である。本書は世に先駆けてこれらの新しい設計手法を多くの応用例とともにわかりやすくまとめたものである。 本書は次の6分野からなっている。 (1)MOSデバイスモデルと回路最適設計手法,(2)アナログとディジタルのビルディングブロックの設計と特性,(3)連続時間型およびスイッチトキャパシタフィルタ,(4)携帯用の高効率,低電圧DC-DCコンバータ,(5)低消費電力ディジタルVLSIの技術トレンド,(6)通信用回路からYUV-RGBコンバータを含む多くの応用例,である。 システムLSI開発に従事する技術者や,最新の知識や未解決の問題に興味を有する大学院生,研究者等に極めて有用な所である。
[主要目次] 1.序論 2.電流ベースのMOSFETモデル 3.LSI構成デバイスの低消費電力動作上の性能限界 4.アナログVLSIの効率的計算機能回路設計におけるデバイス物理の応用 5.フローティングゲートトランジスタを用いた低電圧回路技術 6.低消費電力CMOSディジタル回路 7.低電圧アナログBiCMOS回路によるビルディングブロック 8.低電圧CMOSオペアンプ 9.ダイナミックレンジ/低域幅を最適化した低電圧・低消費電力増幅器 10.低電圧アナログCMOSフィルタ設計 11. 連続時間型低電圧電流モードフィルタ 12. ポータブル電子機器向けの高効率・低電圧DC-DC変換 13.低電力ディジタルCMOS
VLSIにおける新しい設計方針 14. 低電力CMOSデータ変換 15. 人の視覚認識に基づく低消費電力マルチプライアレスのYUG-RGBコンバータ 16. 埋め込み型除細動機とペースメーカのマイクロパワーシステム 17. 回路レベルで信号のビットエネルギー比較を行うための情報理論的な枠組み 18. 通信用ASICの低消費電力同期式ゲーテドクロック方式
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