『材料の疲労破壊』 内容紹介文
本書は、材料の繰返し変形や疲労破壊についての本質を解説したものである。
金属、非金属、複合材料などの疲労現象を理解する上で根幹となる知識が体系的にまとめられており、疲労による繰返し変形、き裂の発生・進展の機構と物理、マイクロメカニズムについて詳しく記述されている。数多く示されている実例は興味深いだけでなく、大変示唆に富んでおり、その意味で現場技術者や研究者にとっては実際に構造物を設計・製造するうえで格好の参考書である。また、材料科学を学ぶ人にとっても、疲労という複雑な現象を理解するための最良の教科書である。
[主要目次]
 1.序論および概要
第1部 繰返し変形と疲労き裂の発生
 2.延性単結晶の繰返し変形
 3.延性多結晶固体の繰返し変形
 4.延性固体の疲労き裂発生
 5.脆性材における繰返し変形とき裂発生
 6.非晶性材料における繰返し変形とき裂の発生
第2部 全寿命手法
 7.応力-寿命手法
 8.ひずみ-寿命手法
第3部 損傷許容アプローチ
 9.破壊力学と疲労の関係
 10.延性固体の疲労き裂進展
 11.脆性体の疲労き裂進展
 12.非晶性体の疲労き裂進展
第4部 応用編
 13.接触疲労:すべり、転がりおよびフレッティング
 14.疲労き裂成長の遅延と遷移
 15.微小疲労き裂
 16.環境相互作用:腐食疲労とクリープ疲労
付録A 代表的なき裂形状に対する応力拡大係数
参考文献
索引