スイスのユング研究所から日本人としてはじめてユング派の分析家の資格を得てきた著者による、本格的ユング心理学入門である。ユングの分析心理学は、フロイトの精神分析と並んで、あるいはそれ以上に、欧米では高く評価され、その影響は心理学や精神医学の領域をこえて広く教育や宗教・芸術の分野にまで及んでいる。 本書はこのユング心理学の基本的な枠組みと概念・方法を、臨床心理学者の観点からさまざまな臨床例の分析によってわかりやすく説いている。さらに人間の心理の投影あるいは創造としての夢・象徴・神話・芸術等の分析的な解釈を明らかにして、ユング理論の一個の心理学的理論にはとどまらない深さと広がりを興味深く伝えている。時代の経過を感じさせないロングセラーである。 [主要目次] 1、心の現象学 2、フロイトとアドラー 3、タイプ 4、コンプレックス 5、個人的無意識と普遍的無意識 6、心像と象徴 7、夢分析 8、アニマ・アニムス 9、自己 10、心理療法の実際 11、東洋と西洋の問題 付録 |