本書は、プラント設計の現場でブラックボックス化されつつある化学工学をある程度透明にすることと、実務面で要求される縦糸的な化学設計装置の理解とを目的としている。さらに装置を発注する生産者側のエンジニアにプラント設計の中身を理解することの必要性を認識してもらうことを意図している。 全体は6章で構成され、1章は化学プラント建設プロジェクトの仕組みを、2~3章では経済的、技術的検討を主体に進められる基本計画の考え方と、その後に続くエンジニアリングで最も重要な基本設計の進め方を示す。4~5章は本書の中心であり、化学プラントを構成する装置や機器の基本設計の実際を詳述してある。最後の6章ではプラントのコストの仕組みを概観するとともにコスト推算の概要を示してある。 著者の長年の実務経験と大学での講義経験を生かした内容は他に例をみないもので、大学の4年以上、大学院学生のテキスト・参考書、企業での新人社員教育や初級技術者の教育に最適の書である。 [主要目次] 1、プロジェクト遂行の仕組み 2、基本計画の考え方 3、基本計画の進め方 4、基本設計の実際(1) 5、基本設計の実際(2) 6、プラントコストの仕組み 参考書 |