『電子物性論』 内容紹介文
21世紀は,現在の科学技術同様,物質科学と半導体テクノロジーによる支えなしには考えられない。本書は,理工系に学ぶ学生や大学院生が,将来物質科学の分野で活躍して行くうえで必要な物性物理の基礎を,詳細に解説したテキスト・参考書である。
第1章から第9章では,学部学生が学ぶべき固体電子論の基礎である,結晶の性質や格子振動,金属・半導体の電子状態,様々な物性などについて平易に説明する。
第10章以降はアドバンストな内容として,現在物性物理分野で大きな関心をもたれている最先端の話題を取り上げている。物性物理・物質科学の基本事項について,その本質的な理解ができるよう編まれた好個な解説書である。
〔主要目次〕 
1.序論 
2.一電子近似 
3.電子相関 
4.結晶の基本的性質 
5.結晶内電子の基本的性質 
6.金属 
7.金属の伝導現象 
8.半導体 
9.光に対する性質 
10.半導体超格子とその電子構造 
11.一次元金属――不安定性と電子・格子状態の特徴 
12.半導体の電子物性 
13.バンド理論の概略 
付録 演習問題略解