今日,数学に限らずあらゆる学問がかなり細分化され,専門化されてきている。そのため,数学にはなんらかの統一性があり,重なった分野もあり,ある1つの分野の手法が他の分野へも応用できるといったことがあるにもかかわらず,初学者にとってその相互の関係を理解することがなかなか難しくなってきている。 本書は,この数学の細分化を,少なくともトポロジーと幾何学において打ち破ろうとする斬新なテキストである。位相幾何はもちろん,一般位相幾何と微分幾何の初歩的概念をわかりやすく,しかも厳密にとり扱った入門書である。(原著:I.M. Singer, J.A. Thorpe, Lecture Notes on Elementary Topology and Geometry) 〔主要目次〕 1.位相空間論 2.(続)位相空間論 3.基本群と被覆空間 4.単体的複体 5.多様体 6.ホモロジー理論とド・ラム理論 7.曲面のリーマン幾何学 8.R3に埋めこまれた多様体 参考文献 |