本書は,前半で動物の主要な感覚系である視覚,嗅覚,味覚を取り上げ,後半で動物の概日リズムのリセット機構や年周リズムの生成機構について解説している。生理現象としての理論から,進展著しい遺伝子解析による分子レベルの研究まで,国際的に活躍する研究者が幅広い視点から詳しく説明してしている。感覚とリズムという二つの機能が生物の進化・多様性の中で密接に連関してきたことを知り,今後の研究方向もうらなえる好個な書である。 [主要目次] 序章 感覚系と生物と系の対比と連関 1.視覚の初期過程 2.網膜における視覚情報処理機構 3.味覚 4.化学感覚 5.概日リズムの生理 6.概日リズムの分子機構 7.光周性・概年リズム 終章 「感覚」と「リズム」の研究から「感覚とリズム」研究へ
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