「地球化学」を前面に押し出した,これまでにない新しいタイプの環境科学の教科書・参考書。われわれが勃興,繁栄をみた第四紀(180万年前から現在まで)を基本的発想の原点におき,地球環境の変動の本質をつまびらかにしようとする。教科書にありがちな系統的な記述にしばられず,個別具体的でタイムリーな話題がもりこまれている。昨今,環境問題がその重要性を増す一方で科学的言説が氾濫している。そんななかで,本書は環境問題への視座を読者に提供するものである。 [主要目次] 1.気候変動と地球表層 2.氷期-間氷期変動と物質循環 3.地球システム科学からみた人間圏の地球環境への影響 4.地球化学図と環境化学 5.地下水とヒ素汚染 6.メタンハイドレートと地球環境 7.海洋生態系に放出された化学物質とその内分泌かく乱作用 8.大気降下物:黄砂と酸性雨
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