省資源･省ｴﾈﾙｷﾞｰ･多品種少量生産･微生物反応･環境問題等をかかえた化学工業の中にあって,反応工学の重要性はますます大きくなっている｡本書はこの反応工学の全貌が十分理解できるとして好評を博した書の改訂増補版である｡執筆にあたっては初版同様次の諸点に十分留意されている｡
(1) 反応工学の基礎事項と考え方を確実に理解し身につけられる｡
(2) 基礎となる式の導出過程は途中を省略せずに丹念に導びく｡
(3) 多くの具体的計算例により数式のもつ物理的意味を十分把握でき,しかも実際的な運用法が理解できる｡
(4) 各章末に練習問題を示し,巻末にその解答を載せる｡
改訂版では,新たに生物化学反応の章をもうけるなど全体をｱｯﾌﾟﾃﾞｰﾄなものとし，より理解しやすいよう記述を改め,例題を差し換え，練習問題の追加をした。増補にあたっては，本文の解説および章未の演習問題を見直すとともに，巻末の解答は自学自習を鑑みより詳しい丁寧なものに書き改めている。
著者の教育経験が十二分に生かされており，大学の化学工学科および応用化学科など工学部化学系諸学科の学生向けの教科書・参考書として最適である｡
（主要目次）
1. 化学反応と反応装置
2. 反応速度式
3. 反応器設計の基礎式
4. 単一反応の反応速度解析
5. 反応装置の設計と操作
6. 複合反応
7. 非等温反応系の設計
8. 流通反応器の流体混合
9. 気固触媒反応
10. 気固反応
11. 気液反応と気液固触媒反応
12. 生物化学反応
付録
問題解答
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