多変数解析函数論を体系的に論じた成書のオンデマンド版。1~4章で初等的方法で論じられる内容や著名な歴史的成果を解説し,5~9章では解析的多様体の理解に必要な基礎知識をまとめるとともに,後章への準備を期した。最後の3章は,本書の精髄ともいうべきスタイン多様体の解説である。わが国の数学史を俯瞰するうえでも重要な一冊である。 (主要目次) 1. 多変数正則函数の基本性質 2. 整級数とその応用 3. ハルトグスの正則性原理 4. 多重劣調和函数 5. 整級数環 6. 有利型函数 7. 多様体,解析接続 8. 解析的集合 9. 層のコホモロジー,連接層 10. 柱状領域におけるグザンの問題 11. スタイン多様体 12. レヴィの問題 付録Ⅰ 多変数解析函数論の小史と展望 付録Ⅱ 位相空間概説
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